お米の話 再び秋が来て
お米の話 再び秋が来て
米不足騒動の原因は、一年を経てようやく、米の生産量が足りなかったんだということになり、ならば米を増産しようという、国の政策転換にたどり着きました。単純な話だった訳ですね。
本当に増産となれば、備蓄用米や飼料用米の生産力も使って、数年で再び米は余るようになるでしょう。
米価格は下落し、消費者はまた安い米を食べられます。この政策転換は、米の高騰で全国の消費者を怒らせるより、下落させて米農家を切り捨てた方がずっとマシだ、ということが選挙に負けて分かったからです。
そして5~6年もすれば、多くの農家は米作りをやめます。
もう政府のどんな支援策があっても、米の輸出が増えても、寄る年波には勝てません。今回の米の高騰は農家の退職金です。
これからは農家に代わって、株式会社のような大きな生産者が、この国の米作りを担うことになります。
しかしそう上手く行くでしょうか。水田の集約を妨げる農地分散所有と、水利施設など生産基盤の荒廃が、大きく立ちはだかっています。
戦後農政のツケが回って来る訳で、これを乗り越えるのは並大抵ではありません。
瑞穂の国の正念場がもうすぐやって来ます。
水上第2営農組合(伊藤)