お米の話 瑞穂の国でこそ

伊藤 吉和

皇居坂下門前、献上の儀式に臨む筆者

瑞穂の国でこそ

11月23日は勤労感謝の日です。
この日宮中では、千年以上の歴史をもつ新嘗祭(にいなめさい)という祭祀がとり行われ、天皇陛下がお米などの新穀を神様に捧げ、五穀豊穣を祈ります。

新嘗祭で使われる新米は、宮中の水田で、陛下お手植えで作られるとともに、全国各地からも献上されます。

選ばれてその年の献上米を作った全国の農家は、新嘗祭の一月ほど前、丹精したお米を携えて宮中に参内します。

献上の行事に臨むためです。その際両陛下は、親しく農家にお会いになり、労苦をねぎらわれます。

私はかつてその行事に臨み、地方ブロックの農家を代表して、その年の作柄などを両陛下(現上皇、上皇后両陛下)に奏上するというお役目を経験しました。

わずか数分間のお務めでしたが、人生緊張MAXでした。

でもその時感じたのは、この国では、真面目にお米を作っていればエンペラーに会えるんだ、紛れもなく日本は瑞穂(みずほ)の国だ、という思いでした。

この国の豊かさは、お米を作ることで守られて来たのです。

誇りをもってこれからも米作りに励みたいと思います。

やっぱりお米は、日本人の主食です。皆さん、もっとお米を食べましょう。

水上第2営農組合(伊藤)

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