お米の話 炊飯器たちよ
炊飯器たちよ
お米の種類や産地はいろいろあれど、また精米法もいろいろあれど、ご飯の味を最終的に決めるのが、そう、炊き方です。
お米にとって炊き方は決定的です。
初めちょろちょろ中ぱっぱ赤子泣くとも蓋取るな。
これは、釜とカマドでご飯を炊いていた時代の、炊き方のポイントを言ったものですね。
大釜で多量のお米を、薪の強い火力で炊き上げたご飯は、何であんなにおいしいんでしょう。
少しお焦げの混じった香ばしい味わいに出会ったとき、日本人であったことに感謝するしかなくなります。
ご飯は炊き方が命です。
お米作りの全てが、最終的にここに集約されます。
そして最近驚かされるのは、炊飯器の種類の多さです。電気炊飯器だけでもいったい幾つあるのか。
電気店の売り場のかなりのスペースを、炊飯器が占めています。
メーカーの炊飯器開発への情熱はハンパないです。
炊飯器がズラッと並んだ光景は、ご飯がそれほども炊き方によって味が変わるということの、また人々がそれほどもご飯の味にこだわっているということの、まさに証左です。
私は、居並ぶ炊飯器たちを前にしたとき、ああ、お米はまだまだ大丈夫だ、と感慨を禁じ得ません。
‥て大げさな。
水上第2営農組合(伊藤)